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◆ファックスでの問い合わせを希望する方は、広報課(�2994-0706)へファックスしてください。「絶滅危急種」ってなに?「絶滅危惧種」じゃないの?「○○がレッドリストに掲載!」などで耳にしたことがある「絶滅危惧種」は、言うまでもなく、絶滅の危機にある生物種のことです。この考え方を所沢の風景やモノについて当てはめてみたのが、絶滅危急種探訪事業です。この事業は、平成24年度の「『所沢を動かす!』みんなのアイデアコンテスト」に、北野南にお住いの小暮晴彦さんが寄せたアイデア。小暮さんは「失われつつある風景や建物など、後世に残したい歴史的・文化的遺産」を「絶滅危急種」と位置付け、それを訪ねて歩くことで、新しい人の動きと地域への愛着を生み出そうと訴えました。◆例えばこんなモノ三階建ての蔵場所によってはまだ数が残されている土蔵ですが、三階建ての蔵は今やほとんど見掛けません。生活様式の変化により、中に収納された古いモノごと処分されることも多い存在です。白いしっくいで塗られた蔵だけでなく、北秋津や安松の名産であった黄土で塗られた蔵が、安松から本郷にかけて見られます。昔の葬式で使われた「天てん蓋がい」小暮さんが「こんなのは他に残っていないでしょう?」と教えてくれ たのは、葬式で使われた天蓋です。昔は近所の組合が協力して執り行い、木組みの台に飾り付けをしてひつぎを墓地まで運んだと言います。北野南の共同墓地に、時代から忘れ去られたようにひっそり残っています。◆絶滅危急種の定義実はさまざまな土地柄や歴史から成り立っている所沢では、地区によって「失われつつあるモノ」も「残したいモノ」もさまざまであると言えます。そこで市全体で考える「絶滅危急種」は、こんな風に捉えてみることにしました。①地区に愛着を持った地元の人が伝えたい・残したいと思っているモノや風景②地元の人も「こんなモノがあったのか」と改めて気づくモノや風景こんな考え方をもとに、地区で活動する歴史サークルや「ふるさと研究活動」に参加する市民学芸員と一緒に、いくつかの地区で「絶滅危急種」の探訪を進めてきました。「伝えたい・残したい」モノは、地域の憩いの場となる鎮守の森や、歴史と文化財を持つお寺、手を掛けて大事に残されてきた自然などが思い浮かびます。しかしこの探訪ではあえて、面白いモノ、でもどこか「歴史」を感じさせるモノを、日々の光景の中に見つけようと努めてきました。ごみ箱を探せ「ごみは透明か半透明の袋に入れて」。黒いごみ袋が定番だった時代を知る人も、すでにそれなりの世代でしょう。しかしそれより昔、いやふた昔も前、町場のごみは、町のあちこちに置かれたコンクリート製の箱に集められました。今のようにかさばる「プラスチックごみ」がなかった時代のお話です。お宝自動販売機日本では長い間「食糧管理法」という法律に基づき米の流通を政府が管理していました。しかし、おいしいモノを食べたいという世の中の変化で、品質の高い米を「自主流通米」略して「自主米」として販売することができるようになりました。この自動販売機は店内で販売される「政府米」との差別化を図って設置されたモノでしょうか。まさに絶滅寸前!町場の路地大通りに面して間口の狭い家々が並ぶ中心市街地の町場、家と家の間には裏通りに抜ける路地が何本も伸びていました。再開発によって景観が変化し、かつてのたたずまいをしのばせる場所は今やわずかです。踏まれる歴史の証人今どきのマンホールのふたは、昨年登場したトコろんデザインがトレンドです。昔のふたを探してみると…ありました。所沢町時代のふた、デザインは「所」の字をあしらった当時の「町章」です。ホーロー看板「金鳥」「オロナミンC」「菅公学生服」など、農家の壁などに取り付けられた広告を思い出す世代もあるのでは?写真の看板は絵こそありませんが、今はなき「丸井百貨店」の名が光ります。暮らしを潤した湧き水(自然編)絶滅危急種は人が作り出したモノだけではありません。自然の恵みである湧き水は、昔から人々の暮らしに欠かせないモノです。水は、丘陵や台地と低地との高低差にある斜面(ハケ)から湧き出します。今や大変珍しくなった湧水ですが、坂之下では、今も台地下のハケから水が豊かに湧き出しています。◆地区ではこんな動きが「絶滅危急種」だけではありません。いろいろな発想で、地元を再発見しようという試みが市内のあちこちで進んでいます。松井まちづくり協議会では、松井地区の文化歴史遺産や自然環境遺産を広く公募し「松井地区認定遺産」として後世に継承していく取り組みを1月に実施しました。他の地区でも、「わがまちの再発見」をキーワードに、マップ作りとまち歩きなどが進められています。絶滅危急種の探訪も、「地元再発見」の試みに姿を変えて、地元への愛着を育てる動きに受け継がれていくことでしょう。◆探してみよう!「絶滅危急種」「絶滅危急種」を見つけて他の人に伝えてみませんか。生涯学習推進センター(並木6-4-1)で配布の応募要項または市HP(「絶滅」で検索)をご覧の上、応募してください。◆ふるさと研究活動って?ふるさと研究活動とは、幅広い世代の市民が参加し『ふるさと所沢』の自然・歴史・文化などについて深く知り、生涯学習の推進とまちづくりに寄与していこうとする活動です。絶滅危急種の探訪や地元再発見の取り組みは、地域の魅力を知り愛着を育てるだけでなく、その活動で収集された資料や情報の中からふるさと研究活動の対象となるモノが現れ、また活動の中から人材が育つことで、所沢市の博物館活動の推進につながることが期待されます。「再発見」の取り組みの一つとして、生涯学習推進センター企画展示室では、3月22日㈰まで冬季企画展『鎮守の森 市民が見た所沢の神社』を開催(午前9時〜午後5時/月曜日を除く)しています。問生涯学習推進センターふるさと研究グループ☎2991-0308(月曜日休み)新たな目線でところざわ 〜ところざわ「絶ぜつ滅めつ危き急きゅう種しゅ」探訪〜葬式で使われた「天蓋」(北野南)コンクリート製のごみ箱と昔の自転車(東町)お米の自動販売機(東町)路地裏(寿町)所沢町時代のマンホールのふた(寿町)ホーロー看板(本郷)ハケからの湧水(坂之下)三階建ての蔵(北野南)所有者・近藤一彦さん(左)アイデアコンテスト提案者・小暮晴彦さん(右)7 広報 平成27年3月号

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