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2広報ところざわ平成29年5月号 狭山湖 見つけたび 狭山湖 見つけたび特集特集豊かな自然に囲まれた狭山湖周辺。歩いて良し・遊んで良しのこのエリアは、文化財の宝庫でもあることを、ご存知ですか?お出掛けに最適な新緑の季節。爽やかな風を感じたら、狭山湖周辺の新たな魅力を見つける小さな旅に出掛けませんか。問文化財保護課☎2998‐9253/商業観光課☎2998‐9155 昭和9年に完成した人造湖。一帯は県立狭山自然公園になっていて、四季を通して多彩な自然を満喫することができます。冬はバードウォッチングの名所となる野鳥の楽園として、春は約2万本ともいわれる桜の名所として有名です。 「山口観音」として親しまれる金乗院は、弘法大師が開いたと伝えられる古こ刹さつ(由緒ある古い寺)です。狭山湖・多摩湖の周りに点在する「狭山三十三観音霊場」の出発地、第一札所でもあります。 本堂内には、市の指定文化財を含む多くの絵馬類などもあり、見どころ満載! 本尊は、秘仏「千手観音像」。通常は拝観できませんが、今年は33年に1度の御開帳の年。3日間だけ本堂内の仏像が特別に拝観できます。場 上山口2203(西武球場前駅から徒歩5分)所沢市文化財保護委員会 委員長 林 宏一さん▲秘仏本尊の両側に控える不ふ動どう明みょうおう王像(写真右)と毘び沙しゃ門もん天てん像(同左)。平安時代後期に同じ工房で作られたとみられる。▼鎌倉時代初期の作とみられる観音像。秘仏本尊の代わりに拝観者のために常時開帳されてきた。市指定文化財。木造千手観音立像(裏観音)▲江戸時代初期の元げんな和3年(1617年)、秘仏本尊を写して作られた御前立。本尊の姿をほうふつとさせる素朴な仕上がりの像。木造千手観音立像(御お前まえ立だち)金こん乗じょう院いん 33年ぶりの開帳に先立ち行った調査で、私も初めて金乗院の秘仏本尊を拝見しました。数度の修理の跡が認められますが、平安時代後期の作と確認できました。両脇きょうじ侍の不ふどうみょうおうりゅうぞう動明王立像・毘びしゃもんてんりゅうぞう沙門天立像と合わせ、平安時代の三尊がそろっているのは、県内でも貴重です。本尊と両脇侍の組み合わせから、現在真言宗の金乗院が、昔は天台宗のお寺だった可能性もありますね。 ほかにも所沢ゆかりの絵師である石川文ぶんしょう松や三上文ぶんせん筌が描いた大絵馬など、金乗院には指定文化財がたくさんあるんですよ。狭山湖文化財のことなら!林さんに聞く

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