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2広報ところざわ平成28年10月号二江 ところざわまつりを華やかに彩る、山車。往時は屋根の上に人形が載っていたのをご存知でしょうか。 江戸後期に三代に渡って一世を風ふう靡びした人形師がいました。名前は、原はら舟しゅう月げつ。江戸の町で名をはせた名人親子二代・三代原舟月の人形が、時を経た今、所沢の2つの町で大切に保存されています。 鎮ちん守じゅ・所澤神しん明めい社しゃの秋の祭礼が起源といわれています。昼間の曳ひき回しの勇ましさ、また、提灯に明かりをともした夜の山車の姿は、重じゅう松ま流りゅう祭まつり囃ばや子しの調べとともに所沢っ子の心を震わせます。 各町の山車は、人々の誇り。明治時代初期の製作とされる御幸町、元町本町、有楽町の山車は、付属の山車人形を含め、市の指定文化財になっています。人形は、ところざわまつりの当日に各町の会所(詰所)に飾られます。 10月、中心市街地で開催されるところざわまつりの「華」は、何と言っても豪華な山だ車しとそれを引き立てる山車人形。江戸の祭礼と人形文化の伝統を今に伝える文化財です。 こうした華麗な伝統文化を筆頭に、市内の各地でさまざまな「江戸」を感じられることをご存知ですか。 風が心地良いこの季節、所沢に残る知られざる「江戸」を訪ねてみましょう。問文化財保護課☎2998‐9253 FAX2998‐9128戸に店を構えた二代原舟月は、それまで主流だった京風の雛人形に対し、江戸好みの雛人形を完成させ、人形界のブランドとしてその名が川柳に詠みこまれるほどの人気を博しました。そんな名工の手による人形が、御幸町の山車人形です。 明治6年に作られた御幸町の山車は、八王子、石畑村(現瑞穂町)を経て明治43年に同町が購入しました。山車本体の華麗な彫刻も見どころですが、二代舟月作の2体の山車人形は、江戸の華やかな人形文化を伝える貴重な文化財です。 残念ながら、現在修復中のため、今年のところざわまつりでは見ることができません。来年2月開催の所沢市文化財展(3面参照)でお会いしましょう。代の息子、三代原舟月は、父に劣らぬ腕前を持ち、江戸から明治へと移りゆく激動の時代を生きました。元町本町の山車人形の頭かしら「加藤清正」は、彼の作品です。人形が納められた箱には慶応三年(1867年)という幕末の年号が記され、三代が若い時期に手がけたものと分かります。 いずれの人形も、江戸の人形文化の円熟期を反映する貴重な作品です。他の村を経て御幸町へやってきた二代舟月の山車人形と元町本町の三代舟月作山車人形。名工親子の作は、期せずして所沢の地で「再会」し、現在も町の人々の心をつなぐ大切な宝となっているのです。  ところざわまつり壱、山車、山車人形参、弐、小野家住宅山口観音(金乗院)▲関羽(左)と周倉(右)は、「三国志」の登場人物こ こ其の壱そ   いち江戸の文化、所澤に伝わり〜名工父子「再会の地」〜▶戦国武将「加藤清正」の人形頭は、元町本町で大切に保存されています。

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